entry_header

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

* スポンサー広告 * comments(-) * trackbacks(-) * page top *

entry_header

†=† GOTH[ゴス]僕の章 (乙一) †=†

 前回お話しした『GOTH[ゴス]夜の章』の後編が『僕の章』です。『夜の章』と比べてページ数が多く普通の文庫本程度あるのですが、それでも「何故この2冊を1冊にまとめなかったのか?」と言う疑問は付いて回ります。私は乙一さんに頑張ってもらう為の投資として(?)2冊買いましたけど。(笑)

 さて、続編であるこの『夜の章』は前作から引き続き”僕”が中心となって話が進みます。”僕”が住む町で人知れず起こる猟奇事件に、彼の意図とは関係なく巻き込まれていくのは前作と同様で、ヒロインの”森野夜”もそのミステリアスな風貌を持って物語に彩を添える華のような存在として活躍(?)します。

 前回の読書感想では本編の内容に触れるような感想は書きませんでしたが、今回も書かないでおこうと思います。一応、それぞれのタイトルをご紹介します。
『夜の章』……暗黒系、犬、記憶
『僕の章』……リストカット事件、土、声

 
 それでは、夜の章の感想をどうぞ……▼
 前回の『夜の章』の「記憶」で誰も知らない”森野夜”の秘密を解き明かした”僕”ですが、この『僕の章』ではそのエピソードがまるで無かったかのように振る舞われています。「人の死を観察する事」を趣味とする”僕”にとっては、対象として興味がなくなっしてしまったからかも知れません。

 乙一さんは作品で終盤で状況が一転する「どんでん返し」の技法をよく使用するのですが、この『僕の章』ではそれが顕著でした。リストカット事件、土、声、それぞれ用法は異なるのですが、全て「どんでん返し」を使用しています。シリーズ物で同じ技法を使用すると読み手に「またどんでん返しがあるのではないか?」と言う考えを持たせてしまう為に多用するのは好ましくないとは思いますが、私は「ライトノベル感覚で読めるミステリを書きたい」とあとがきで語っていた作者が意図的に多用しているように感じました。

 ミステリにおける「どんでん返し」とは、いわゆる「種明かし」と言うもので、それまで複雑に絡まっていた謎を紐解いていった結果、それまでとの状況が一転してしまうと言うもので、手品の種明かしを見るように爽快感を得られる事から古今東西どんなミステリでも使われる技法です。それをライトノベル読者にも味わって欲しいと、色々な形で表現したのではないかと私は思います。

 最終章である「声」で、ずっと伏せられていた”僕”の正体が判明します。そこに至るまでに様々な形で”僕”の姿を見ていた読者にとって、少し衝撃的な「どんでん返し」になるのではないかと思います。一つは正体が判明する衝撃、もう一つは人として越えてはならない一線を越えるべくして越えてしまったのを目の当たりにする衝撃です。『GOTH』シリーズはこの「声」を持って幕を閉じますが、この主人公を使ってまた新たな『GOTH』の扉を開く事も出来るのではないかと思える最終章でした。

※また長文になってしまった読書感想を最後まで読んで頂いて、ありがとうございました。書いた後に言うのも何ですが、この読書感想の最初の題材として『GOTH』を選んだのはどうか?と疑問に思ってしまいました。内容的には私が手放しでお勧め出来る程に万人受けするような小説ではなく、むしろ内容について賛否が分かれる小説だからです。この本を手にして「どこが面白いんだろう?」と思われてしまうかも知れませんが、その時はその感想を伝えて頂ければ幸いです。
スポンサーサイト

* 読書感想 * comments(0) * trackbacks(2) * page top *

entry_header

この記事に対するコメント

コメントする

管理者にだけ表示を許可する

entry_header

この記事のトラックバックURL

http://leesha.blog17.fc2.com/tb.php/26-3c474fa6

entry_header

この記事に対するトラックバック

『GOTH 僕の章』 乙一

おすすめ度:☆☆☆☆この世には殺す人間と殺される人間がいる。自分は前者だ・・・そう自覚する少年、「僕」。殺人鬼の足跡を辿り、その心に想像を巡らせる<GOTH>の本性を隠し、教室に潜んでいた「僕」だったが、あるとき級友の森野夜に見抜かれる。「その笑顔の作...

* vivi書店 * 2005/08/28 19:38 * page top *

entry_header

この記事に対するトラックバック

「GOTH 夜の章」「GOTH 僕の章」  乙一

今回は闘う女達ではありませんが、本を紹介します。「GOTH 夜の章」「GOTH 僕の章」  乙一 角川文庫「GOTH 夜の章」「出版社 / 著者からの内容紹介連続殺人犯の日記帳を拾った森野夜は、次の休日に未発見の死体を見物に行こうと「僕」を誘う…。人間の残酷な....

* 闘う女達への応援歌!日記 * 2005/10/24 12:15 * page top *

CALENDAR

05 * 2017/06 * 07

S M T W T F S
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

RECENT ENTRIES

RECENT COMMENTS

RECENT TRACKBACK

CATEGORIES

ARCHIVES

LINKS

MATERIAL

【記事テーブル素材、他】
FC2blogの着せ替えブログ

PROFILE

リーシャ

Powered By FC2 blog

FC2Ad


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。